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Update : 2018/4/5

機械システムプログラム

                                         

大川富雄 教授

気体と液体が混在した場での熱流動現象に関する研究
水だけや空気だけの流れを「単相流」,水と空気が混ざった流れを「混相流」と呼びます.単相流でも熱や流れの様相は複雑ですが,混相流では,さらに気体と液体の界面が複雑に変化するため,熱流動現象の予測はさらに困難となります.このため,発電プラントの性能向上や次世代CPUの冷却手法の確立を目指して,「混相流」のメカニズム解明に取り組んでいます.

久保木孝 教授

誰もが簡単にできる新しい金属加工法を研究・開発
金属の加工法の1つとして,材料に大きな力を加えて変形させる塑性加工法がありますが,その技術の獲得は非常に困難です.そこで,塑性力学に基づく視点から数値解析と実験を重ね,誰でも簡単に金属加工が行えるよう,原理の解明と産業界へ技術を移す応用研究を行っています.既存の加工法を最適化する技術の他,新たな塑性加工法の開発も行い,成果を上げています.

高田昌之 教授

人間のような「賢さ」を備えた機械システムを実現する
機械システムを賢く動かすために必要な,道具と智慧とを研究しています.私たちが機械に実現させたいと考える「賢さ」とは,1) 複数の機械同士が共通目的のために協調したり,2) 他の機械の負担を減らすために,余裕のある機械が負担を肩代わりしたり,3) 将来の状態が楽になるように,計画しそれを遂行したり,することです.人間には簡単ですが機械にはとても難しいことなのです.

増田 宏 教授

3次元計測と形状モデリングによる仮想世界の構築
3次元形状処理を基盤技術とした産業支援のための情報技術を研究しています.ものづくりは,コンピュータを用いた設計生産のバーチャル化によって効率化が可能です.最近では,この技術を3次元レーザ計測と組み合わせて,生活環境,工場などの設備,社会基盤など,様々なフィールドのバーチャルモデルを構築して,保全などの作業計画を仮想環境で行う研究にも力を入れています.

宮嵜 武 教授

宇宙規模から微小領域まであらゆる「渦」の謎に迫る
流体の渦は,あらゆる自然現象に関わる根本的な力学現象です.私たちは流体運動に伴う物質・エネルギーの輸送現象を,理論・数値シミュレーションや実験により研究しています.例えば,大気や海洋中の渦が形成・維持される仕組みを統計力学的観点から調べています.また,野球のボールをとりまく流体現象と渦との関係を調べ,変化球の仕組みを解明する試みなども行っています.

森重功一 教授

高付加価値加工を実現するためのソフトウェア基盤技術
付加価値の高い機械加工を実現するためには,工作機械を制御するために必要となる大量の情報を迅速に計算するソフトウェア技術が不可欠です.私たちは,加工精度の向上や加工時間の短縮などを考慮した独自のアイデアをもとに,実用的な製造系ソフトウェアの開発を行っています.バーチャルリアリティなどの他領域における先端技術も,積極的に活用しています.

井上洋平
准教授

輸送機器のエネルギー効率を上げる・騒音や振動を減らす
ロケットや超音速輸送機などの開発について,使用される熱・流体工学機器(圧縮機やエンジンなど)の流体力学的機構を解明し,エネルギー効率が極めて高い流体工学要素(翼など)を創り出す基盤技術の確立に役立ちたいと考えています.また,輸送機器の騒音や振動を小さくするなど,身近な環境の快適性・安全性について,流体力学的機構を有効に使う研究を行っています.

千葉一永
准教授

設計情報学による航空宇宙機の新たな設計法の創出とその応用
流体・構造・騒音・制御・推進など多分野に渡る航空宇宙機の設計は,多数の妥協解を得る膨大な作業です.そこで,問題定義・進化的最適化・データマイニングの3本柱で構成される設計情報学という枠組を構築し,次世代航空機や次期宇宙輸送機など実機への応用を通じ洗練させています.設計空間の有機的構造化と可視化により能動的に発想し,効率的に設計し,革新設計の実現を目指しています.

松村 隆 准教授

金属材料やセラミックス材料の強度を調べ信頼性を高める
金属材料やセラミックス材料,先端複合材料の強度について研究しています.生体用セラミックスの圧縮強さなど,領域は多彩です.また,材料の内部から疲労破壊が起き,強度を下げる「ギガサイクル疲労」について,その特性と信頼性評価に関する研究を進めています.マイクロマテリアルについても,静的強度および疲労強度の標準的試験方法の開発と,データ蓄積を行っています.

Matuttis Hans-Georg 准教授

古くからの謎である粉粒体の物理法則を解き明かす
土地を構成する砂などを「粉粒体」と言います.長く研究されてきましたが,定量的な予測につながる普遍的な物理法則は見つかっていません.そこで,流体力学系などとの類似点と相違点から,粉粒体の流動化に関する研究をしています.具体的には,粉粒体の粒子の微視的な振る舞いに着目して,その連続体の動きをコンピュータでシミュレーションすることなどに取り組んでいます.

守裕也 准教授

エネルギーの効率利用を目指した実用的な乱流場での自在な流体制御
飛行機などの燃料に代表される輸送コストの低減のために,流体から受ける抵抗を減らす事が有効です.特に物体の壁面とその周りの流れの間に生じる摩擦抵抗を少しでも減らすことによる輸送コスト低減への寄与は大きいと言われています.しかし,その多くは工学上流れ取り扱いの難しい乱流状態になっており,摩擦抵抗低減制御の開発は困難を伴います.その解決の為,流れの数値計算による乱流摩擦抵抗低減制御を中心とした研究を行っています.

結城宏信
准教授

弾性波を捉えて状態を調べる技術と技術教育のコンピュータ支援
割れが生じるなど固体に何か急激な変化が起こると,AEという微弱な高周波音が発生し物体の中に広がります.本研究室はAEを計測するセンサや,計測した信号からモノの状態を調べる方法について研究しています.また,エンジニアにとって必要な設計や製図の力を身に付けるために欠かせない,能動的な学習をコンピュータで支援するシステムの開発にも取り組んでいます.

榎木光治 助教

発電時に発生する難解な熱流動現象をつかむ
水だけや空気だけの流れを「単相流」,水と空気が混ざった流れを「混相流」と呼びます.単相流でも熱や流れの様相は複雑ですが,混相流では,さらに気体と液体の界面が複雑に変化するため,熱流動現象の予測はさらに困難となります.このため,発電プラントの性能向上や次世代CPUの冷却手法の確立を目指して,「混相流」のメカニズム解明に取り組んでいます.

梶川翔平 助教

誰もが簡単にできる新しい金属加工法を研究・開発
金属の加工法の1つとして,材料に大きな力を加えて変形させる塑性加工法がありますが,その技術の獲得は非常に困難です.そこで,塑性力学に基づく視点から数値解析と実験を重ね,誰でも簡単に金属加工が行えるよう,原理の解明と産業界へ技術を移す応用研究を行っています.既存の加工法を最適化する技術の他,新たな塑性加工法の開発も行い,成果を上げています.

 

電子工学プログラム

                                               

一色秀夫 教授

次世代シリコン集積システムとダイヤモンド半導体の研究
シリコン(Si)をプラットフォームとする新しい集積システムの開発に取り組んでいます.Siは埋蔵量が多く環境に優しい物質です.Siベースの発光デバイスが実現し光と電子を融合すれば,情報処理や通信に革命をもたらすでしょう.また,電力エネルギーや医療現場での活用が期待されるダイヤモンドのデバイス開発・集積化など,独創的な研究にも取り組んでいます.

奥野剛史 教授

光るシリコンで半導体の可能性を追求する
半導体産業に欠かせない元素であるシリコンですが,その唯一の欠点は「光らない」ことです.もしシリコンを光らせることができれば,省電力化,コスト低減,情報伝送能力の増大に直結し,幅広い産業領域で利用できる大きな可能性を秘めています.発光性の元素や極微細な構造(ナノ構造)を導入するなど,先進の技術を用いてこのテーマに取り組んでいます.

SANDHU Adarsh 教授

異分野の融合研究に基づくグローバルな環境で活躍できる人材を育成する
次世代2次元材料デバイスの作製,宇宙環境など極端環境下(低温,高温,放射線)で動作可能なホール効果磁気センサの開発およびそれを応用した走査型ホール素子顕微鏡(SHPM)の開発,さらには磁性粒子を用いた医療診断技術の開発など様々な異分野融合融研究を行っている.

島田 宏 教授

ナノ構造を使った未来の電子素子の基礎研究
現代の技術に支えられて生活する私たちは,知らずのうちに日常的に固体(結晶)の中の電子を操り利用しています.本研究室では,「メゾ・スコピック系」と呼ばれるミクロとマクロの中間領域の固体中の電子の性質を,高度な技術を駆使して絶対零度に近い温度で調べています.これは,ミクロな世界の電子の法則を日常世界で利用する未来の電子工学の基礎研究です.

中村 淳 教授

計算機シミュレーションによる原子レベル物質設計とそのエネルギー材料への応用
超高速電子機器,エネルギー変換素子など,次世代の夢の製品のカギを握るのがナノテクノロジーです.物質がナノ(極微細)のサイズになると,私たちの直感を越えた不思議な性質があらわれます.計算機シミュレーションによって,ナノの世界の新しい機能を原子レベルで設計し,高度情報化・最先端医療・再生エネルギー技術を支えるナノテクの世界を追求します.

水柿義直 教授

電子・イオン・磁力線を1個ずつ操作するエレクトロニクスの研究
電線の中を電子が一方方向に動くと,あるいは電解質溶液の中をイオンが一方方向に動くと電流が流れます.コイルを貫く磁場(磁力線・磁束)が変化すると電圧が発生します.本研究室では,ナノテクノロジーや超伝導技術を用いて,電子やイオンや磁力線を1個ずつ操作するエレクトロニクスを研究しています.超高感度なセンサー,超高精度な電圧発生,超低消費電力かつ超高速なディジタル演算回路などの実現を目指しています.

山口浩一 教授

半導体量子ドットによる発光素子・太陽電池の高性能化
ナノメートルサイズの半導体の粒(量子ドット)は,従来の半導体にはない魅力的な性質をもち,高度情報化社会を支える高性能な発光素子(レーザー,LED)や高いエネルギー変換効率の太陽電池などへの応用が期待されています.これらの素子開発に必要な均一性の高い量子ドットを高密度に作製する技術を開発し,その応用展開を進めています.

酒井 剛 准教授

宇宙からの電波をとらえ,恒星誕生のメカニズムに迫る
宇宙には太陽のように自ら光を放つ「恒星」が数多くあり,その誕生メカニズムを理解することが大きな目的です.特にまだよく解明されていない「大質量星」と呼ばれる恒星の形成過程を明らかにしようとしています.しかし,光では星が生まれる姿をとらえられないため,チリにある大型電波望遠鏡の他,本研究室で開発した装置を活用しながら,電波による観測を行っています.

志賀智一
准教授

省電力,人の目に優しいディスプレイの開発を目指す
テレビやパソコン,スマートフォンの画面など,私たちの暮らしに身近なディスプレイについて研究しています.無駄な電力を使わず,きれいで見やすい画面はどうやったら表示できるのでしょうか. それを視覚特性などの人間工学に基づく視点から研究しています.また新たな光源の研究も行っています.

曽我部東馬
准教授

真の‘分野融合型’の研究を目指す
人工知能・量子物理・エネルギーの融合を特徴とした ‘分野横断型‘ の研究を進めています.最先端の第一原理計算と地球規模の気象計算手法等を人工知能(AI)に融合したAI学習アルゴリズムの構築を目指しています.また,大規模分散型再生エネルギーの発電/蓄電システムの最適化・予測・制御管理に人工知能を応用する研究にも取り組んでます.

古川 怜
准教授

ポリマーを使った新しい光ファイバセンサの開発
光通信に用いられている光ファイバは,耐久性に優れていることから,ひずみや振動,温度などのセンサとしても幅広く用いられていますが,ガラスとおなじ素材のために衝撃に弱いのがネックです.これを道路や橋,トンネルにも設置できるようにプラスチックをファイバ素材に応用し,ポリマー光ファイバを使ったセンサの開発研究を行っています.

小野 洋 助教

太陽光を利用した光-化学エネルギー変換システムの研究
いまもっとも深刻なテーマである「エネルギー問題」と「環境問題」に応える代替エネルギー資源の開発が急務になっています.本研究室では,半導体材料を用いた光-化学エネルギー変換システムによって,この問題の解決に取組んでいます.また,代替エネルギーの産出だけでなく,有機物の光分解といった環境浄化なども視野に入れた研究を行っています.

坂本克好 助教

走査型トンネル顕微鏡システムの開発
本研究室では,次世代を担うナノ(極微細)テクノロジーの研究に取り組んでおり,走査型トンネル顕微鏡システムの開発を進めています.これは金属製の探針を試料の表面すれすれにまで近づけることで,原子像を画像化する感度を備えており,今後のナノテクノロジーを牽引する重要な装置として世界的にも評価が高く,社会的な貢献が期待されています.

塚本貴広 助教

スマート社会に向けた次世代ICTデバイスの開発
地球温暖化や資源枯渇といった問題解決のために,全ての電力を風力や太陽光発電などの自然エネルギーのみで補う高効率な省エネルギー社会の実現が求められています.本研究室では,無駄な消費電力をなくし,必要最低限で最適なエネルギー消費環境を作り出すスマート社会の実現に向けた次世代ICTデバイスの開発に取り組んでいます.

永井 豊 助教

画像のための新しい電気電子回路技術
画像に関する技術について様々な方向から研究しています.現在は,電気電子回路技術を新しい観点から画像に応用する方法について研究しています.電気信号が回路の導線を伝わる速度は有限なので,電源を入れてからLEDなどの表示素子が点灯するまでには遅れ時間があります.この性質を利用した新しい画像表示装置の制御技術に取り組んでいます.

守屋雅隆 助教

電子・イオン・磁力線を1個ずつ操作するエレクトロニクスの研究
電線の中を電子が一方方向に動くと,あるいは電解質溶液の中をイオンが一方方向に動くと電流が流れます.コイルを貫く磁場(磁力線・磁束)が変化すると電圧が発生します.本研究室では,ナノテクノロジーや超伝導技術を用いて,電子やイオンや磁力線を1個ずつ操作するエレクトロニクスを研究しています.超高感度なセンサー,超高精度な電圧発生,超低消費電力かつ超高速なディジタル演算回路などの実現を目指しています.

 

光工学プログラム

                                            

上野芳康 教授

超高速・大容量・省エネルギーな未来の光通信を研究
超高速・大容量かつ省エネルギーを実現する未来の光情報通信技術を研究開発しています.現代の高度情報化社会を支えている光通信を,これまでにない高周波の光信号のままやりとりできるシステムを開発することができれば,情報の通信速度は飛躍的に高まります.研究者なら誰もが夢見てきたこのテーマの実現に向けて挑戦をしています

桂川眞幸 教授

レーザー技術の極限化と光科学の新しい展開に向けて
人工的に高度に制御された光:レーザー光が誕生してから,50年以上が経ちました.以来めざましい発展を遂げてきましたが,いまもその勢いは衰えていないばかりか,ナノテクノロジーや生命科学の分野ではますます重要になっています.本研究室では「物理学」に軸足をおきつつ,レーザー技術と光科学の可能性を追求し続けています.

沈 青 教授

低コスト・高効率な次世代太陽電池の研究と開発
震災にともなう原子力発電所の事故,化石燃料の枯渇,地球温暖化などを背景に,次世代の代替エネルギー資源に強い関心がもたれています.しかし既存のシリコン太陽電池は製造プロセスが複雑で発電コストも高いため,低コスト・高効率な次世代太陽電池として期待される半導体量子ドット太陽電池に着目して,その基礎研究と実用化に向けた道筋の探索を重ねています.

富田康生 教授

ナノコンポジット光機能材料の創成とその多彩な応用
液晶やポリマーなどの「柔らかい物質」(ソフトマター)は生体を構成する物質であり,ディスプレイや光ディスクなどの映像情報機器にも使われています.この物質とナノ材料を複合化したナノコンポジット材料が生み出す様々な興味ある性質を調べ,ホログラフィック光メモリ,レーザー・中性子ビーム制御,光エレクトロニクスなどへの多彩な応用を目指した研究を行っています.

西岡 一 教授

非常に強い光を発生させるレーザーの研究
光は電波(電磁波)です.レーザーを用いると光を数ミクロンの点に集められるだけではなく,光が数ミクロン進む短い時間にエネルギーを集中させ,非常に強い光(強い電場・磁場)を作ることができます.原子核と電子は引き合っていますが,私たちのレーザー光はこの力よりも遙かに強く,光を用いて電子を取り去ったり,物質をばらばらにしたりすることが可能です.

美濃島薫 教授

光を自由自在に操る「光シンセサイザ」とは?
光のものさしと呼ばれ,くしの形のように整列する超精密な光,「光コム」の時間・空間・周波数(色)における特性を用いて,音楽を演奏するように光を自由自在に奏でる技術,「光シンセサイザ」の研究を行っています.こうした新しい技術によって光の性質を余すことなく利用することが可能となり,産業・社会に対し様々な恩恵がもたらされることが期待されます.

米田仁紀 教授

超短パルスレーザーで極限状態の性質を探る
赤外から可視,X線までの様々なフェムト秒(1秒のマイナス15乗)レーザーをつかい,巨大惑星の内部に匹敵する極限状態を作り出しています.それらの性質を観測・評価・応用し,新しいX線光学や実験室天文学などを行っています.また,国内外の研究者と共同で行われるプロジェクト研究では,学生のみなさんもそこに参加して研究してします.

渡辺昌良 教授

新しい光,限界を超えた不思議な光をつくる
張研と一緒に新しいレーザー技術の研究を行っています.非線形光学技術を駆使して未開拓でしかも高品質な光の発生を目指しています.先端技術が織りなす光の新たな可能性の追及が共通の目的です.

岡田佳子
准教授

地球最古の生物を使って視覚細胞を模倣する
地球最古の生物「高度好塩菌」の細胞膜には,動物の視物質とよく似た光合成タンパク質があります.このタンパク質をそのまま使って,網膜や脳にある視覚神経細胞を模倣した光検出素子を作製しています.ロボットビジョンや画像処理だけでなく,構成的手法によって生物の視覚情報処理の機構を研究するためにも利用します.

張 贇 准教授

新しい光,限界を超えた不思議な光をつくる
渡邊研と一緒に新しいレーザー技術の研究を行っています.光制御技術を駆使して量子状態の不思議な光を実現し,その性質を調べています.先端技術が織りなす光の新たな可能性の追及が共通の目的です.

庄司 暁 准教授

レーザーでナノを作って,見て,触って,動かす
レーザー光を使ってナノスケールの立体構造を作製する技術を開発しています.例えば,本研究室がレーザー光で作製したナノスプリングは,太さ約300nmのアクリル樹脂の細線でできています.顕微鏡下でレーザー光を使って,ばねを伸縮することができます.ばねの振動からバネ定数や樹脂の弾性がわかります.光の圧力でナノ粒子を色分け選別する技術,配列して固定する技術も研究しています.

白川 晃
准教授

高出力を追求した次世代レーザーの研究
レーザーの基礎研究開発を幅広く行っています.独創的なアイディアを駆使して,ファイバレーザー,セラミックレーザー,位相同期レーザーなど最先端レーザーを生み出してきました.宇宙の起源を探るための超高出力レーザーや,誰もが使える次世代のレーザーを追求して,新手法,高出力化,高機能化,新材料の研究を続けています.

武者 満
准教授

極限まできれいな光をもとめて
レーザーは周波数・強度の安定度やビーム品質の良い光であり,長さや時間の基準として精密計測などの分野で幅広く使われています.本研究室ではその周波数の安定度を極限まで高めたレーザーの開発を行っており,一般相対性理論の検証につながるような超高精密計測実験への応用を行っています.またその安定な光を光ファイバを使い遠距離に伝送する技術や新種の光源の開発にも力を注いでいます.

渡邉恵理子
准教授

光物理とIT技術を融合させた光コンピュータの研究
コンピュータのハードウェアは著しく大容量・高速化しているのに,ハードディスクからのデータ読み出し時間にイライラさせられることはありませんか.物理としての光技術と最新のIT技術や情報処理技術,制御技術を結びつけ,光コンピュータや新しい光計測システムを構築することを目的として,光の応用方法を考え続けています.

戸倉川正樹
助教

新しいレーザーが創る未来を目指したレーザー研究
レーザーは既に現代生活を支える必要不可欠な存在ですが,レーザー核融合,宇宙物理学など夢のあるこれからの未来を創っていく研究にも使用され,優れたレーザー装置の開発はこれらの応用を進める上でも非常に重要です.本研究室では自由な発想の元,特に中赤外波長領域において高出力・高効率・短パルス性・高安定性に優れた新しいレーザー装置の開発,その応用研究を行っています.

Vohra Varun
助教

ポリマーエレクトロニクスで光・電子デバイスを創る
共役ポリマー(2000年ノーベル化学賞)は電気を流す高分子です.私たちは,加工しやすい共役ポリマーの特徴を活かして新しい光・電子デバイスを開発しています.軽くて薄いポリマー薄膜太陽電池の性能を高めて,半透明な建物の窓などでの太陽光発電の実現を目指します.また,高分子ナノファイバーを使った新しい発光デバイスを開発して,医療機器への応用を目指しています.

 

物理工学プログラム

                                                                 

阿部浩二 教授

レーザー光を使って酸化物の電気的性質の起源を探る研究
物質は温度や圧力などを変えると物質の構造や電気的・磁気的な性質が変化します.これを「相転移」と呼びます.通常の気温では鉄を引きつける磁石も,温度を上げると磁力を失います.私の研究室では,レーザー分光法を用いて物資の性質が変化する相転移がどのような仕組みで起こるのかを固体の中の原子や分子の運動に着目して研究しています.

尾関之康 教授

非平衡緩和法や統計物理学による相転移現象の理論研究
原子や分子など,多数の要素の集まりが見せる集団での振る舞いは多彩で,典型例として磁性や超伝導をはじめとする相転移現象があります.このような多体現象をミクロな基本原理から解析し,理解するのが統計物理学です.相転移現象を理解するために,「非平衡緩和法」と呼ばれる研究方法をメインとして,統計物理学的な理論研究を進めています.

斎藤弘樹 教授

ボース・アインシュタイン凝縮体の理論的研究
室温では気体は多数の粒子の集まりですが,超低温に冷やすと粒子の集団が一つの波へと変貌し,あたかも水面の波のように振る舞います.これがボース・アインシュタイン凝縮という現象です.私たちはボース・アインシュタイン凝縮体における新しい量子力学的な現象の発見を目指して,理論的な研究を行っています.また,量子力学の研究に機械学習を応用することにも取り組んでいます.  

佐々木成朗
教授

ナノサイズの摩擦制御で省エネルギー分子機械を作る
カーボン・シリコン素材を組み合わせて,摩擦をゼロの極限まで小さくする超潤滑分子機械(分子ベアリング)や,それとは逆に摩擦を必要な大きさに保つシステムを設計する研究を進めています.計算機シミュレーションで内外の実験グループの測定結果を検証,予測すると同時に,物理・化学・生物といった分野の枠にとらわれずに究極のエコシステムである生命の謎に迫ります.

鈴木 勝 教授

原子スケールでの摩擦の研究
摩擦現象は身近な物理現象ですが,ミクロな世界での摩擦の仕組みや制御の方法は明らかではありません.現在,加工技術の進歩によってミクロなサイズの機械が作られるようになり,原子スケールの摩擦に興味を持たれています.新しい装置を開発することと超低温の環境を利用することで,原子スケールでの摩擦の性質を調べています.

中川賢一 教授

レーザー光を用いた極低温原子の操作
レーザー光を原子にあてるとその温度を絶対零度近くまで冷やすことができ,このような原子は波としての性質が現れ,光と同じように反射,干渉を起こすことができます.このような極低温原子をレーザーで生成および操作し,これを精密計測や量子情報に応用することを目指して研究を行っています.

森下 亨
教授

アト秒領域の超高速原子・分子ダイナミクスの理論
原子や分子の中では,原子核の周りを電子が百アト秒(1京分の1秒) 程度の周期で動いています.原子・分子内の超高速電子を,高強度レーザーを使ってどうやって観測したり制御したりするかを理論的に調べています. 解析理論,モデル構築,高精度数値計算によって理論体系を 構築し,国内外の実験グループと協力して究極の物質制御を目指しています.

柳澤正久 教授

月面衝突閃光の観測や,天体衝突の模擬実験を実施
小天体が月面に衝突して発光する現象を「月面衝突閃光」と言います.これを観測することにより,地球や月の周辺を飛び回る小天体の数を調べることができます.また小天体は,実験室では達成不可能な秒速数10キロメートルという超高速度で衝突するので,高速度衝突現象の研究にも役立ちます.この現象を模擬した室内衝突実験もJAXAの設備で行っています.本格的な宇宙活動を人類が始めるための基礎研究です.

渡辺信一 教授

計算数理科学で解き明かす原子・分子・光の量子現象
物質と光が織り成す不思議な量子現象について,原子・分子・光(AMO)科学の視点から研究しています.高速なコンピューターを駆使した高い精度の数値計算によって,極限的な強さのレーザー光と原子・分子の反応や,極限的な低温まで冷やされた原子が作る巨大な物質波(BEC)の計測への応用などを研究しています.

大淵泰司
准教授

フォトフォニック結晶,メタマテリアルの光学的な研究
屈折率が周期的に変化するナノ(微細)構造体である「フォトフォニック結晶」,あるいは光を含む電磁波に対して自然界の物質にはない動作をする「メタマテリアル」は,いずれも不思議な光学的性質を持った人工物質です.基本研究とともに,商用も視野に入れた応用開発が盛んなこれらの物質の性質を理論的に研究しています.

岸本哲夫
准教授

ボース・アインシュタイン凝縮体の連続的な生成法の開発
レーザー光などを用いて気体原子集団を冷却できるようになってから,1995 年にボース・アインシュタイン凝縮体(BEC)と呼ばれる絶対零度の原子集団が生成可能となりました.それ以降,このBECの物理に関する実験は多岐にわたって精力的に研究されています.いまだ実現されていない,絶対零度の世界の連続的生成法の開発を目指して研究を行っています.

桑原大介
准教授

核磁気共鳴法によって分子1個だけを見る方法の研究
分子量が大きいタンパク質などを,より高い分解能で見ることができないか」という問題は,核磁気共鳴法(NMR)にとって大きな課題となっていました.しかしNMRは他の分光学的手法に比べると,どうしても信号強度が弱いことが弱点です.そこでこうした弱点を補う方法を開発し,究極的には「分子1個だけを見る」ことを可能にしたいと考えています.

小久保伸人
准教授

小さな超伝導体に現れる渦の研究
超伝導とは,ある金属や化合物などの物質を極低温まで冷やしたときに電気抵抗が急激にゼロになる現象のことです.この超伝導を微細に加工することによって生じる新奇な量子渦状態をSQUID(微少な磁場を測定する磁気センサー)顕微鏡で観察したり,極低温での物理現象に関する実験的研究を,学内外の研究グループと積極的に協力しながら進めています.

清水亮介
准教授

光の粒のばらつきをどうやってコントロールするか
光は,電磁波のような波としての性質と,ひと粒ずつ数えられる光子(フォトン)としての性質をあわせ持っています.つまり光の強度を知るには,光の粒が何個入っているかと言い換えることができます.このフォトン数個程度の範囲内で光の粒のばらつきをコントロールして,光の新しい利用方法を開発しようという研究に取り組んでいます.

丹治はるか
准教授

冷たい原子と光の粒で量子の世界を操る
絶対に破られない暗号や従来の限界を超えた精密な計測などの未来の技術にとって不可欠なのが,ミクロな世界(量子の世界)を自在に操ることです.量子の世界では,物質が波の性質を示したり,一つのものが同時に二箇所に存在し得たりするなど,日常的な感覚とはかけ離れた不思議な現象が起こります.冷たい原子と光を使ってこのような不思議な量子の世界を自在に操ることを目指しています.

中村 仁
准教授

ダイヤモンドが金属になる
宝石として有名なダイヤモンドは,高い機械的強度や高い熱伝導率,そして電気をとおさない絶縁体としても有名です.このダイヤモンドの結晶に炭素以外の元素が僅かに混ざると,電気をとおすようになり,ついには電気抵抗がゼロになる超伝導ダイヤモンドにもなります.ダイヤモンドやグラファイトなどにいろいろな元素を混ぜ,機能性炭素化合物の作製とその物性に関する研究を実験的に行っています.

中村信行
准教授

核融合から天文まで幅広く活躍する多価イオン
本研究室が研究しているのは,「多価イオン」です.聞き慣れない言葉ですが,核融合,天文,ナノテク,基礎物理,次世代光源など,様々な分野で活躍しています.これは地球上にはあまり存在しないため実際に作ることは困難なのですが,本研究室では世界有数の多価イオン生成装置を使って,ここでしかできない多価イオンの先端研究を行っています.

伏屋雄紀
准教授

ディラック電子を用いたスピントロニクスの理論的研究
パソコンやスマホなど全ての電子機器で問題となるのが,電流に伴うジュール熱の発生です.私たちは,固体中のディラック電子を使えば,ジュール熱を生じず,エネルギーを損失することのないスピン流(磁石の最小要素「スピン」の流れ)が従来の100倍も生成される新原理を,世界で初めて発見しました.現在はこの新しいスピントロニクスを理論的に研究しています.

松林和幸
准教授

高圧力を用いた新規物性探索とその起源を探る
多数の電子がひしめき合って存在する物質中では,個々の電子が有する電荷,磁気および軌道の自由度に起因した多彩な協力現象が観測されます. 本研究室では10万気圧級の高圧力,極低温,高磁場を複合的に制御した多重極限環境下において,電子系が織りなす新奇な現象を探索し,その起源の解明を目指した実験的研究を行っています.

宮本洋子
准教授

光による情報処理と最先端の光計測の研究
光による情報処理や物体計測を研究しています.光は電磁波の一種で,振幅(電場や磁場の値の振れ幅),位相(振幅の山や谷のタイミング),偏光状態(電場や磁場の振動方向の偏り)によって特徴づけられます.この三つを正確に測ったり自由に制御したりすることで,光の特色を生かした新しい技術や機能を生み出すことを目指します.

村中隆弘
准教授

新しい超伝導物質の開発
超伝導は,転移温度以下で磁石に反発(マイスナー効果)し,電気抵抗が無くなる不思議な現象です.超伝導物質は,電気抵抗がゼロになる特徴を活かすためにワイヤーに加工され,リニアモーターカーや医療用MRIなどに利用されています.本研究室では,曲げたり伸ばしたりしやすい性質をもった新しい超伝導物質を探し,転移温度の最高記録更新を目標としています.

森永 実
准教授

原子の波を用いた光学の世界
レーザーを用いて原子の運動状態を制御し,非常に低速な原子線を作ると原子の波動性があらわになります.この技術を用いて従来の光によるホログラフィー・干渉などの波動光学技術の原子波による置き換えを行っていますが,よく知られた角速度・加速度センサの高感度化・微細化への応用以外にも,光の干渉計では測れなかった時空の歪み成分の測定法なども模索しています.

谷口淳子 助教

原子スケールでの摩擦の研究
摩擦現象は身近な物理現象ですが,ミクロな世界での摩擦の仕組みや制御の方法は明らかではありません.現在,加工技術の進歩によってミクロなサイズの機械が作られるようになり,原子スケールの摩擦に興味を持たれています.本研究室では,新しい装置を開発することと超低温の環境を利用することで,原子スケールでの摩擦の性質を調べています.

 

化学生命工学プログラム

                                                        

石田尚行 教授

どうやって有機化合物から磁石を作るか
これまでの有機化合物(炭素を含む化合物)の常識は,科学の発展によって次々に覆されてきました.有機化合物は磁石にはならない,というのもその1つです.しかし,本研究室は世界で3例目となる磁石になる有機物質を発見しました.溶ける磁石,透明な磁石など,分子/固体の設計次第で可能になる,そんな常識破りの研究を続けていきたいと考えます.

加固昌寛 教授

炭素ケージ状物質フラーレン類の化学修飾
炭素は自然界に普遍的に存在するなじみ深い元素ですが,近年でもフラーレン,ナノチューブ,グラフェンなどが新しい材料として注目を集め活発に研究されています.化学反応によってこれらに様々な物質を結合させることで新しい性質が現れてきます.現在フラーレン類とケイ素やゲルマニウムのような異種の元素を組み合わせた物質を合成し,新しい物性の解明と活用を目指して研究を進めています.

樫森与志喜
教授

シミュレーションで読み解く生物の複雑さ
生物は多くの階層構造を持つ複雑なシステムです.この階層間の関係に注目して複数の研究を行っています.脳の情報処理の研究では,認識や記憶が生じるメカニズムについて知るために,数理モデルとコンピュータシミュレーションを用いています.また,細胞や個体の集団に見られる自己組織的な振る舞いのメカニズムの解明にも取り組んでいます.

狩野 豊 教授

バイオイメージングによる筋細胞機能の探求
動物の歩行や走りなどの運動は,骨格筋の動きによって表現されます.本研究室では,筋細胞のダイナミックな動きと巧みなコントロールのメカニズムを探求しています.先進のバイオイメージング(細胞・組織レベルでタンパク質などの動態を画像として解析する技術)を応用して,生きたままの状態で筋細胞内の様々なイオンや物質の動態を研究しています.

小林義男 教授

原子核と電子の密接な関係から見る原子1個の動き
鉄がさびると酸化鉄が生まれることは知られていますが,これはアボガドロ数(原子,分子,電子,イオンなどの物質粒子に含まれる粒子の数)の量が熱平衡状態にあることが前提です.では,原子1個でも同じ過程をたどるのでしょうか.本研究室が開発したインビーム・メスバウワー分光法を用いて,分子の道の結合様式や孤立した原子の動きを追跡研究しています.

平野 誉 教授

生物に学ぶ光の化学の探究と光る機能物質の開発
ホタルやウミホタルなど自ら光る生物がもつ発光物質は,からだの中を「観る」方法に利用できるために医療やバイオ分野で注目されています.しかし,発光生物が光るしくみには,まだ解明されていない原理やメカニズムが存在します.これらの原理的な問題を解決して,「生物から学ぶ,光る機能 性分子の開発」をめざして,分子レベルのものづくりを行っています.

三瓶嚴一
准教授

プリン体を合成する仕組みの起源と進化
どうも悪者のイメージが先行するプリン体ですが,実はDNAやRNAなどの核酸の材料であったり,生体内のエネルギー通貨分子ATP(アデノシン三リン酸)の前駆体であったりと,生物にとってはとても重要な物質です.生命の起源の過程でプリンヌクレオチドを合成する代謝系がどのようにして作られ,そして進化してきたかについて研究しています.

白川英樹
准教授

生きた細胞を「観る・探る・操る」
すべての生物の基本単位は「細胞」です.つまり細胞の働くメカニズムを解明することは,生物現象を理解するために非常に重要なのです.生きた細胞のなかでの生体分子の様子を「観る」ことを基本にして,さらに細胞のなかにいろいろな手法で「探り」を入れながら,細胞システムの仕組みについて解き明かし,「操る」べく研究を行っています.

曽越宣仁
准教授

コロイド微粒子の分散体・集積体の機能化をめぐって
ビーカーに材料を入れて,振って混ぜるだけで生命に匹敵する複雑な構造と機能を持つ物質ができあがる??これは化学者にとっての夢です.私たちも,コロイド微粒子集積体に備わる磁気光学とフォトニクスへの応用という化学の一部の領域で,分子の「自己組織化」による自己修復,自己複製という機能をもった分子や構造物を作りたい,と夢を広げています.

瀧 真清 准教授

創薬システムエンジニアリング(創薬SE)
病気の種類によらず一般性のある創薬システム作りを目指し,NEXT-A法および10BASEd-T法を基礎開発しました.化学系トップジャーナル(英国王立化学会誌:2011,2014年)に採択されたこれら本学独自技術を駆使し,世界最先端の基礎研究に根ざした医用工学教育を行います.

星野太佑
准教授

運動による身体適応メカニズムの解明
運動をするとなぜ健康によいのでしょうか.その理由を明らかにすることが本研究室の目標です.手法としては,実験動物を用いた生物学的な実験をおこないます.さらに,実験だけではわからないシステムの構造を明らかにするために,数理モデルの構築を目標としています.運動による適応メカニズムやシステムが解明できれば,運動を模倣するような薬や物理的刺激の開発に繋がると考えています.

牧昌次郎
准教授

ホタル由来の発光基質を改変し,がん治療や最先端医療に貢献
現代のがん治療では,転移のないがんの多くは治る時代となり,いかに転移を防ぎ,転移後のがんを治療するかが課題となっています.ホタル由来の発光基質を改変することで長波長の近赤外光を出す化合物「アカルミネ」を作り出すことに成功しました.これによってがんや再生医療技術の発展にもますます寄与することを期待しています.

松田信爾
准教授

シナプス可塑性の分子機構の解明と制御法の開発
脳は最も複雑な器官でありその機能のほとんどが解明されていません.脳はどのようにして様々な事柄を記憶したり,学習したりすることができるのでしょうか?このメカニズムの解明は様々な脳神経系の疾患とも深く関与しており,最重要課題の一つです.記憶・学習という高次脳機能の細胞レベルの基盤だと考えられているシナプス可塑性の分子機構の解明とその制御法の開発を行っています.

安井正憲
准教授

X線で分子を見て,その構造と物性の相関関係を探求する
原子や分子のような微少なものは直接見ることができないので,波長が短いX線を当てて間接的に観察することになります.それを可能にするのが「X線結晶構造解析」です.この手段を使って結晶中での分子の配列や,分子間でどのような相互作用が働いているかを解析し,有機物質やタンパク質の構造と物性の相関関係を探ることを目的として研究を行っています.

山北佳宏
准教授

エネルギー課題に資する新奇なナノ物質の表面電子分布と光反応をみる
ナノメートルサイズの集合体は,エレクトロニクスやバイオの分野でさまざまな機能をもたらします.私たちは,真空中に浮かぶひとつひとつの原子・分子とナノ・バイオ粒子を対象に,それらがどんな光化学反応を示し,どんな電子構造をしているのかを究極の感度で実験しています.実験装置を自ら開発することにより,従来の方法では見えなかった観測を可能にし,電子デバイスや生命活動にかかわる根源的な現象を解明しています.

田仲真紀子
助教

光を用いてDNAの機能を探り,制御を目指す
生命の遺伝情報を保持するDNAは,その一方で電子が移動するよい媒体となることが知られています.生体内環境を模したさまざまな条件下で,光をツールとしてDNA内の電子移動特性を調べ,人工核酸なども利用してその特性の制御を目指すことで,新たな医薬品や次世代のナノデバイスの開発に貢献したいと考えています.

仲村厚志 助教

脳における「体内時計」と「匂い」の研究
体内時計は,私たちの健康に大きく関わっているため,その仕組みを明らかにし,その働きを調節する方法を開発することは,病気を予防するうえで重要です.特に,匂いにより体内時計を調節する方法について,興味を持って研究しています.さらに,匂いがどのように食欲に影響を与えるか,匂いへの慣れはどのようにして起こるのか,についても研究を行っています.

畑中信一 助教

超音波でおこす化学反応?ソノケミストリーとソノルミネッセンス
「超音波」とは人の耳に聞こえないほど高い音のことです.超音波を液体にあてると小さな気泡がたくさん生じ,つぶれる時には発光(上図:ソノルミネッセンス)するほど高温高圧になります(約5000℃・500気圧).しかし,それは瞬間的であるので液体は常温常圧のままです.この環境に優しい極限環境場を化学反応に利用する「ソノケミストリー」を研究しています.

平田修造 助教

情報・物理・化学を駆使した光機能材料の物づくりとそのサイエンスの探求
物理の知識,化学の技術,コンピュータ等を総合的に用いて,面白い発光や吸収機能を示す分子や材料を開発しています.光機能の本質的な点を物理化学的な視点で深く解析するとともに,面白い発光や吸収現象を探求しながら新しい光機能材料を用いた応用の提案にも挑戦しています.これからの時代に必要となるであろう情報,物理,化学の総合的な技術を有効的に活用して先進的な研究を進める個々および集団を目指します.